「素敵だね」 会社に戻る途中、私は真央に言った。 「ん? どっちが?」 「どっちって?」 「店? それとも高城さんが?」 「ふふ、どっちも」 「やっぱりね。そうかなって思った」 「あ、バレた?」 「クールにしてたけど、私には解っちゃった。美穂の笑顔がいつもより輝いてたから」 「えへへっ」 見抜かれている…… あなどれない真央に苦笑いする。