「わはっ!んもぉ~マジで早く帰りたい」
「あ、例のネコちゃん?」
「ねこちゃん?ねこ……亜未夏さん猫飼い始めたんですか?!ちょっとお!教えといて下さいよ!そんな重大な情報!共有!!」


困った顔のまま怒りだすの相変わらず面白いなあと思いつつ、意識は画面のなかへ深く沈んでいく。ごめんね、マネージャーちゃん。


>>お言葉に甘えて買い物に行ってきました。夜は外食って話だったので、これは夜食にどうぞ。冷しときます。


絵文字も記号すらもない素っ気ない文章。スタンプぐらいつけてくれたっていいのに、とか。普段の私なら絶対に不満タラタラで嘆くのに。そうならないのは一緒に送られていた写真のおかげ。


「手作りプリンか~」
「え、プリン?猫に?」
「亜未夏さん、できました」
「堀ちゃんありがとー!」
「ねえ!亜未夏さん!無視しないでくれません?!」


さあ、後半もとびっきり可愛くお洒落に魅せよう。一人でも多くの女の子の目に留まりますようにと願いを込めて。昨日までとは違う。新しい気持ちで。今日は久しぶりに昔の〝Amica〟だ。

モモちゃんありがとう。