「は~ぁ?朝帰りだと~ォ?」


再び真緒激LOVE父の顎がしゃくり上がる
せっかく顎、下がってきてたのに・・・
岡崎先生、ど正直すぎでしょ?
あたしがそれを白状しなければバレなかったのに・・
それに朝帰りって言ってるけど、やましいことなんて一切なかったのに


このままじゃ、岡崎先生、お父さんに論破される
せっかく会えて、スキって気持ちが伝えられたのに
こんな形で岡崎先生との繋がりが切れてしまうなんて絶対に嫌!


『お父さん、朝帰りって言ってもそうじゃなくて、体調悪くて眠ってたあたしに付き合ってくださったの・・・』


理由はちゃんと言えるのに、言い訳は絶対に言わなそうな岡崎先生の代わりにあたしがそう言った。

わかってくれるよね?お父さん
正当な理由なんだから・・・


「もしかして、真緒がいつも肌身離さず、首にぶらさげている桜色の・・・プラスチックのあれ、作ったの、この人か?真緒、知らないうちに作ってもらっていたって言ってただろ?」

『えっ?』

あたしが考えてもでてこなかった、スワンネック変形矯正スプリントがいつ作られたのかという疑問の答えを、顎をしゃくり上げているお父さんが考えているなんて思ってもいなかった。



「その、知らないうちって、真緒が眠っている間だったんじゃないのか?なあ、岡崎くん・・・」

「・・・・すみません。そうです。」

「違うって言えよ。“破廉恥なことをしてました” って言えば、そんなふざけているヤツには絶対に真緒はやらんってバッサリと斬ってやったのに・・・」

「・・・・したかったです、ホントは。」



したかったって・・・破廉恥なこと?
間接キスはこっそりしたけど、それ以上のこと・・・?

そんなこと言っちゃったらお父さんきっと暴走するよ・・・


「真緒の、あのかわいい寝顔みたらそうだろう。当たり前だ。それなのに、真緒に手を出さずに、真緒の手にあんなに立派なものを作ってたなんて・・・君の鉄の理性に納得するしかないじゃないか・・こっちは・・・」


あれ?お父さん、まさかの納得?
しかも、岡崎先生のこと、褒めてる?