この恋自体は、大切だったよ。 そう言えるくらいに、地獄に堕ちたあとにでもいいから成長させてよ。 さよなら、私。 最期の挨拶をすると、いきなり急降下していくような気がした。 私は地獄に堕ちるのかな。 …たぶん、地獄に堕ちるべき人物だとは自分でも分かっている。 堕ちて、堕ちて、地獄まで堕ちきった場所でも。 この記憶がどこかに残されていますように。 冴えない黒髪の女子高生の記憶は、そこで途切れた。