「ちぇ、つまんないの」

「小学生男子みたい…って、んっ!」

油断していたところを即襲われてしまった。ここでは人が見てるのに!

「ん、んん〜っ!!」

長い長い!

莉音の胸板をばしばし叩いたおかげかは分からないが、どうにかして私は脱出することに成功した。

「もう!公共の場所でしないでよ!」

私のキス顔絶対見せたくないもん。恥ずかしいったらありゃしない…って私はおばさんか。

「別にいーじゃん。家でも外でも俺らは仲良しカップルだよ〜ってこと」

「それはいいけど…!」

でも、今日くらいは、…いっか。

「莉音」

「ん?」

「…ありがと」

最初はきょとんとしていた莉音だったが、すぐにのみこんだ表情を私に見せた。

「ん」

やっぱり、私は莉音を好きでよかった。