えっ⁉︎鈴城くんも近くにいたの!?

「鈴城くん!誤解を招くようなことを言わないで!」

「だってほんとのこと…」

「何、鈴城って水無瀬さんのこと好きなの?」

ほら、鈴城くんの友達が面白がって近づいてきちゃったじゃん。

「それはどうかなー、好きに想像してくれていいよ」

もう、そういう言い方も良くないと思うんだけど!さらっと流してはいるけどもうちょっと…って私が言うのもごめん!

「ふーん、はっきり言えよなー、つまらんの」

ぶーとタコみたいに口をすぼめる鈴城くんの友達くん。いやいやここではっきり言ったら学校での私の立場どうなるんですか!

鈴城くんだってイケメンでいい人なことに変わりはない。そんな人を振っただなんて思うと私ってなんて贅沢な人なんだろうとか思ってしまう。

「ごめん俺はっきり言うと死ぬ病なんだよねー、穂積さん?」

なんだその病。少なくとも私は聞いたことない。

「は?あ、私も今日は彼氏が迎えに来てくれるみたい」

「あー、そっか。穂積さんも彼氏がいるんだもんね」

「うっさいバカ鈴城」

「バカって言われるのは嬉しくないかなー、一応俺英語5なんですけど」

「それは鈴城が帰国子女なだけでしょ!」

なんだか見たことがあるようなないような光景だったけど、私はそれをガン無視して自分の席に着く。と、それと同時にまたメッセージが届いた。

『月果ちゃん、』

私がメッセージをしている相手で私をこう呼ぶのはひとりしかいない。

それは、先程別れた相手。

…凛咲ちゃんだった。

私が既読をつけると同時に、何枚か画像が送られてくる。

「なに…これ…」

それは、莉音と私が笑い合っている写真だった。

まさか、…?

私は一瞬浮かんだその考えをすぐに打ち消そうとする。でも、その予感は的中してしまった。

「…」


一枚一枚ずれていくたびに場面は変わり、写真に写る人物は莉音だけになっていく。

怖い。怖すぎる。

凛咲ちゃんは、きっと莉音のストーカーだ。