…で、この下着いつつけよう。
家に帰ったあと、私はその下着を広げてみた。
…やっぱり、かわいいけどエロい。
こんなん私が着けて大丈夫…なのかな。
そんなことをもんもん考えていると、ガチャッと音がしてドアが開いた。
慌てて下着を隠すと同時に、莉音が部屋に入ってきた。
「お帰り」
私が言うと、莉音はそれに答えることもなく
「…実はさ」
と話し始めた。
「何?」
と言うと、莉音は顔を顰めた。
「最近、凛咲とかいうやつに追いかけ回されてんだよ」
凛咲…?
「えっ…その子、私の友達なんだけど…」
「あー、もしかしてあの時の可愛い凛咲ちゃん?」
「うん、そうだけど…」
莉音が他の女の子を可愛いって言うの少し嫌だな、とか思ってしまった。
「大丈夫。ああいう子はタイプじゃないから」
「…うん」
莉音がそうは言ってくれたものの、私の心はもやもやしていた。
翌日。
「…凛咲ちゃん」
凛咲ちゃんが改札の前で誰かを待っていた。
「誰か待ってるの?私、先行くね——」
「違う」
何が違うのか疑問に思っていると、凛咲ちゃんは私のワイシャツをきゅっと摘んだ。違うとは??私がフリーズしていると、凛咲ちゃんが喋り始めた。
「月果ちゃんに、話があって」
凛咲ちゃんの声は震えていた。