「だから教えてやったんだよ」
「だけどっ!わざわざ宝探しみたいにして探させる必要ないでしょ!」
「ゲーム性があって楽しかっただろ?」
「楽しくないわ!!!!」
いつもそうやって意地悪な事をするから、キッと睨みつけてやった。
(そういえば、1発殴ってやろうと思ってたんだった。)
ふと思い出したソレに、
躊躇なく蒼空さんの腕辺りを軽く叩いたけれど、その後その手はすんなりと蒼空さんの手によって捕らえられてしまう。
「で、お前は?」
「な、なにがよ……」
「まぁ聞かなくても分かるけど」
「わっ…!」
捕らえられた手を引っ張られると、蒼空さんの元へと寄せられた。
「お前は顔に出るって、言っただろ?」
「っ、!」
その言葉に、思わず身体がカッと熱くなる。
「み、見ないで…!」
(恥ずかしい…!!!)
急に恥ずかしくなって空いている手で顔を隠すけど、
その手もいとも簡単に取られてしまえば
「この前逃げられたし、やっとくか」
「えっ、…っ、!」
気づいた時には、もう遅い。
チュッ、と
唇に軽いキスが落ちた。