(あと、あの依頼書のことも)
そう決意して、声をかけようとした
が、
「先に言っておくけど」
「ぶっ!」
急にピタリと止まるから、後ろを歩いていた私は蒼空さんの背中に顔面をぶつけた。
「イタタッ…急に止まんないでよ……」
見上げれば、
蒼空さんは真剣な顔でこっちを見ていて不覚にもドキッとしてしまう。
「あの依頼はお前に関係無い事だから言わなかっただけで
そのまま教えずに卒業して、
終わらせるつもりだったんだよ。
…けど、状況が変わった」
私が聞きたかった事を淡々と喋る蒼空さん。
そんな蒼空さんは、ジッ、と私の目を見るから
逸らすことなんてできなくて。
「俺、お前のこと好きだわ。」
気づけば
そう言われていた。
「…………、え?」
……まさか、蒼空さんから告白されるなんて思ってなかった。
驚きのあまり開いた口が塞がらない。
「言う前に、俺と華の関係について教えといた方がいいと思ったから、その書類を探させた。
勘違いしてたからな、お前」
「だ、!だって!勘違いするでしょ普通……!」
大学でも常に一緒で
仕事を放棄してまで家まで送って行っちゃうし、
電話があれば慌ててその人のところに向かって行くんだもん。
(そんなの…勘違いするに決まってる……)