確か初めて訪れたあの村でも、魔物から得られた素材を利用してるって話を聞いたから、この国ではそれが当たり前なんだろう。


確かに素材を生かせば今まで考えも付かなかった物さえも、作り出すことも可能になるわけだし。


かと言って、アンゼリオの結界を解いて魔物をそこらじゅうに放ったら国民の混乱は大きなものとなるのが目に見える。


どうやって魔物と向き合っていくか、それが国によって異なるのは自然なことだから仕方のないことだけど。


王都までの人で溢れかえった感じはないけれど、冒険者や旅人に、行商人なんかも訪れていて賑わいを見せていた。



初めて見るものに触れるような感覚を抱くように、街を遠巻きで見るようにウロウロしながら二人の後を追って街の中へと進み、本日宿泊する宿屋を確保する。