自ら伏線回収して一体何になるっていうのよ、この馬鹿!


自分自身に盛大にツッコミを入れて、ビクリとも動かない自分の足を恨む。


私が逃げるのを見越して飛竜は私に罠を張っていた……あーもう!頭脳戦でも飛竜に負けたってわけ!


守るって決めたのに……なんでよ、なんで私は変われないの?


あの時のような過ちをもう二度と繰り返さないって決めたのに、守るって決めたのに。


大きな口を開いて、魔法で鋭く尖った氷柱を吐き出そうとする飛竜に私なりの精一杯の威嚇を見せつけるように睨みつけた。


「っ……もう救えないなんてこと、絶対に嫌っ!!」


氷柱に映し出された、絶望で今にも泣きそうになっている自分が大嫌いだった。


こんなことになるくらいなら、ジル達と離れて行動するとルリナさんに示しておけば良かった。


あの時だって後悔ばかりが私を付き纏って、嘲笑って離れてくれなかったように。