「っ、!なっ……に、」
突如私の身体は軽く持ち上げられる。
おろされた先は、テーブルの上。
そこはいつもご飯を食べる場所。
そんな場所に座らされた私は、良くないことをしている気がして居た堪れない気持ちになる。
ただ、ここに座らせた張本人は。
「……ああ、ほんとだ。
凛の心臓、すっごくうるさい。」
また私を抱きしめて、クスリと笑っていた。
「そんなの……今までと、変わりないし」
言えば、今度は短めにクスッと笑う。
「確かにそうかも。」
テーブルの上に座ったことによって背丈は春と同じくらいに。
目線の高さが一致しては、
いつもと違う感じに息が詰まった。
いま、声を出してしまえば
また「好き」が漏れてしまいそうだ。