「準備します!」

縁側に座っている一さんに

お茶と金平糖を出した。

「食べてもいいのか?」

「もちろんです!」

一さんは父の

金平糖を食べたことがない。

だから一緒に食べたかった。

「千代も食べよう。」

そう言われ私も手に取る。

「美味いな。」

一さんはそれだけ言った。

けれどもお顔でわかる。

本当に美味しいと

思ってくださっていると。