涙がこぼれた。

「まも、れ···ず··

もうし、わけあり、ま··せ···ん」

近藤さんは笑った。

『わざわざ迎えに来てやったんだぜ!』

平助は変わらず馬鹿のようだ。

「あぁも、う私は···いい··」

いいんですね。

何も守れなかった

この人生に終止符を打っても。

刀を握り

私は近藤さんと平助が

立っている庭まで

這いずって向かった。