一年の女子数名がついてきて巻くのに大変だった


まあほぼ翔太がコントロールしてくれたけど


中庭に行くと案の定莉音と羽衣がいて


…気まずい


羽衣まだ怒ってるし


「あ!おい莉音!なんで俺の弁当まで食ってんだよ!」

「なかなか帰ってこないからいらないのかと思った」

「おいー」


ほんとにうるさいこいつ


耳元で叫ぶなっての


でも羽衣笑ってるし…まあ許すか


ギャンギャン叫ぶ翔太と莉音の横で俺たちも自然と笑顔になる


その時ふと羽衣と目があった


どちらもそらすことない


そうだ


ごめんって言わなきゃ


「あのさ」

「司!」


見事にタイミング丸かぶり


そしてまた気まずい雰囲気が流れる


「…いいよ。羽衣からどうぞ」

「え!?あ、えーっと…」


恥ずかしそうに視線をそらされる


「さ、さっきはごめんね?ちょっと言いすぎちゃって」

「俺もやりすぎて悪かった」


特に何も考えず頭をポンポンとすると少し照れてる


…かわいい


そんなことをしてる自分が少し恥ずかしくなって手をどけ、視線をそらす。


ほんとに天使だな、こいつ


他のやつに渡してたまるかよ


相手が工藤先輩だろーが他のやつだろーが関係ない


俺がこいつを守る





司side fin