問題児扱いされても、怖いって言われても。

気にしなかった。


俺になんと言おうと、俺をどう思おうと。

勝手にすればいい。


だけど、サリーちゃんにはやめろ。

俺と同じように見るな。


サリーちゃんは本当に真面目な子なんだから……。



「──っ!」


不意に振り返った彼女たちは、俺に気づいて露骨にバツの悪そうな顔をする。


聞かれて困るなら最初からするなよ……。


逃げるように走り去る2人の背中を見ながら、愚痴を心の中に留めた。