足に力を入れて立ち上がるが、視界は歪んだまま。

体が倒れそうになって咄嗟に壁に寄りかかった。



……立ちどまってる時間は本当にない。
少しでも前に進まないと……。



壁に寄りかかったままゆっくり前に進んで……やっとエレベーターの前へ到着。


ボタンを押せばすぐに扉が開いて、中へと乗り込んだ。
ボタンを押せば扉が閉まり下へとおりていく。





「……暁、」


支えていた彼を壁に寄りかからせていったん座らせて、私もその隣に座る。


さっきよりも上がっている息。
呼吸が荒く、立っているのももう辛い。



体の痺れが広がって、小刻みに震える体。
体の温度が下がっていくのが自分でもわかる。




……お願い、もう少し待って。
もう少し動いて、私の体。