「これはアメリカにいる私のパパがいろんなものを調合させて作った特別な猛毒。これを今からあなたとダーリンに摂取してもらうわ」


女の子は私へと近づいてくると、試験管を手渡す。



これが……猛毒。
確かに毒々しい色してる。


……いったい、なにを考えているのか。
自分が好きなはずの暁にまで飲ませるって……なにをするつもりなの。



「安心して?解毒剤もちゃんとあげるから。……1本だけ、だけど」


次に渡されたのは透明な液体が入った試験管1本。


試験管立てにはもう1本、透明な液体が入った試験管が立ててあったが……
女の子はそれを手に取って、床へと落とす。





──ガシャン!

音を立てて割れた試験管。


中に入っていた液体が飛び散った。