西高は、バスケが強いところで有名な高校。でも、偏差値が健司なみに高い人たちが行く高校ではなくて…
健司ならもっと高いところにいける。
そう、例えば県内1偏差値が高い中央高校にだって。

『瑛梨、西高行くんだろ?』

『そのつもり。アタシ、バカだし…』

『桔平はもっとバカだけど、バスケで県選抜選手のエースに選ばれてるから推薦確実だろ?』

『まぁなー。』

『じゃあ、お前等一緒な訳じゃん?』

『『そうなるねーー。』』

『お前等、俺だけ仲間外れにしたいわけ?』

健司の指がすっ、と伸びてきて、私の眉間を弾いた。

『何その顔。かわいくねーぞ。』