良ちゃんの肩に手をかけ必死に手を伸ばすも、全然届かない。

そんな私を良ちゃんは、優しい顔で笑いながら見ていた。

『瑛梨さぁ、ほんといろんな所おっきくなったな。』

『えー?』

『いや、だから、さっきからめっちゃ密着してんだけど。』

『──!!』

気が付くと、胸に匡ちゃんの心音が響いてくるほど匡ちゃんに近かった。
恥ずかしくて離れようとすると、それは許されずにそのまま抱っこされ、匡ちゃんは海へと足を踏み入れる。

『ちょ───っ匡ちゃんっ!やぁっ、離して~!』

『大丈夫大丈夫。』

『大丈夫じゃないよっ、瑛梨泳げないんだよっ!?』

『知ってる~。』

『ヤダヤダ離さないでっ!』