バイトが終わって、最後の給料をもらった私は、広田博との待ち合わせ場所である、カフェに行った。


広田博はすでに来ていて、横には中学生くらいの女の子が座っていて、私は慌てて駆け寄った。


「宏子ちゃん?」


「あ、和泉さん、お久しぶりです」


兄妹共々、私に頭を下げるものだから、私は慌てて制した。


「座って、座って! 周りの視線が気になるし……」