指先が…言ってる。

  ずっと触れていたい。

スゥに触れていると…

こうやって触れてしまっていると。

  一緒に…溺れていいよ。

と、壊れる寸前の私の理性に欲情が囁く。

  ダメ…溺れても…堕ちても…ダメ。


「泡…付いてるよ。」

スゥは、そう言って…指を解くとその親指の先で私の唇を拭った。

一瞬…理性を保てそうになった気がした一呼吸があったにも関わらず…

唇の輪郭をなぞる彼の指先の動きに…私の理性は崩壊した。

欲情が決壊して脳内を溢れ出す。

キス…されたい。

本当は、あの日だって…神社でキスされたあの日だって…

追いかけて来て欲しかったのかもしれない。

「スゥ……。」

彼の首に、今度は私が両腕を巻き付けて…
泡を含んだままの唇をスゥの上唇に押し当てた。

スゥは…鎖の外れた獣のように私の唇を貪る。

やり返すかのような激しいキスに…私はしがみつくのが精一杯で、すぐに息の根を止められてしまう……

やられて…しまう。