「まさか…怖がってんの？」

スゥがフッと鼻で笑いながら身体を離す。

ダメ…でも…ダメ…でも…ダメ…

萎んだ風船のように、徐々に全身の力が抜けて行く。

ダメ。

スゥはそんな私の様子を見てイタズラに笑って…それでいて切ないのか？愛おしいのか？理解の難しい曖昧な表情を見せた。

「冗談だよっ…」

そう言ってバスルームから出ようとするスゥを呼び止める。

私は、taigaさんのTwitterでの謝罪文や奈々美ちゃんのその後のことを心配して彼を呼び止めてみたつもりだったが…見事にバスマットにつまづいて…

「ねぇ…わっ…きゃっ！！」

スゥの背中にしがみついて…しまった。

ヤバ…い。

スゥは、向き直って…私をしっかり支え直すと両手を交差するようにして私を抱きしめた。