「見て、クレープだって」


「美味しそうだね」


「食べる?」

コクリと頷く


「朝陽くんも食べる?」


「僕は、アイスがのってるキャラメルのにしようかな」

アイスのせるのいいなぁ


「いいね。私はこっちのいちごにアイスのせたのにする」

注文しようとするけど、知らない人と話すのはまだダメだったみたいで、中々注文が出来ない


それを感じ取った朝陽くんが私の手を引き、抱き寄せて私が怖がらないように頭をポンポンとしてくれる


「アイス入りのキャラメルといちご下さい」

朝陽くんが注文をすると、女の子の声が聞こえてくる


サービスしようとか…


朝陽くんの胸に顔を押し付けてるから、状況が見えない分、声が鮮明に聞こえる


「ひーなちゃん」

呼ばれて顔をあげると、クレープを持った朝陽くん


「大丈夫?ひなちゃんのいちごだよ」

そう言って、渡してくれる


「もう大丈夫。ありがとう、あっ、お金」

急いでお金を取り出そうとすると


「お金はいいよ。いつもご飯作ってくれてるお礼」

でも…いつもお菓子もくれるのに


そう思ったけど、朝陽くんが笑顔を向けてくるから


「ありがとう」

有難く、受け取った


今日は朝陽くんの好きなご飯にしよう