さっきの件で、琉生くんにお礼を言うために、琉生くんの部屋をノックする


「ひなか、どうした?」


「さっきのお礼言いたくて」


「俺もひなに話したい事あるから、ソファーで話そう」

琉生くんの部屋のソファーへと座る


「さっきは、味方だって言ってくれてありがとう。あの言葉があったから、ずっと言いたかった事が言えたの。だから、本当にありがとう」


「俺は何もしてない。ひなが頑張った結果だ」


「うん。それでも嬉しかったから」

私が微笑むと、琉生くんも微笑み返してくれる


「琉生くんの話って?」


「最近、蘭流の雰囲気が変わったから、俺もひなにありがとうって言いたくて」


「それこそ、私のおかげじゃなくて皆が変わろうと頑張ったからだよ」


「俺も…昔弱かったんだよ…1人で強くなるのは限度があってさ、だから奏達ほっとけなくて誘ったんだ」


「そうだったんだ…」

琉生くんの言葉に驚く


「でも、中々上手くいかなくて、結局みんなは過去を引きずってたんだよな。それを救ってくれたのはひなだ。それに、俺が目指してた助け合える場所にもなってきてる」


「琉生くんがみんなを助けようとしてた気持ち、みんな分かってるよ。みんなね、私に話してくれる時毎回、琉生くんに助けられたって言ってたから」


「あいつらが?ははっ、ひなはやっぱり凄いな。何か、みんなが変わるのも分かる気がする」


「へ?」


「ひなの言葉には、嘘がないんだよな。真っ直ぐで、いつもその人の事を思って声をかけてる。ひなにしか出来ないことだな」


私の頭を撫でる琉生くんの言葉に恥ずかしくなる