部屋が少しあつくて、窓を開けると声が聞こえてくる


下見ると、ひなが部屋に戻り、朝陽は空を見上げている


「おーい、何してんの?」

頼の声が聞こえ、朝陽の肩に手を回している


「ちょっと、僕今そんな気分じゃないんだけど」


「くくっ、朝陽もか…俺もなんだよ」


「は?って、もしかして…」



「まーな…なぁ、久々にバイク走らせよーぜ」


「いーねー。いつもの場所に着くの遅い方が奢りで。じゃっお先に」


「はぁ?お前ずりーぞ!待てよ。負けねーからな」


遠ざかって行く2人の後ろ姿を眺める



俺が作りたかった、助け合える場所



普段言い合ってる2人だけど、その分お互いのことを分かり合えてる


頼と朝陽…初めて出会った時の事を思うと、自然と笑顔になれる


「変わったな…」