着いたのは昔私も、奏くんも運ばれたことのある病院


「はは。懐かしいな」


「だね、私たちにとっては辛い思い出の方が多いかも」


「そうだね」

病院に入ると、昔に比べて落ち着いた雰囲気


「もしかして、ひなちゃんとそうくん?」


「高橋さ、ん」

振り向くと、昔私たちを担当していた看護師さんがいた


昔の癖からか、奏くんのシャツを掴む


「大きくなったわね」


「お久しぶりです」


「元気そうね。もしかして、里美さんの事かしら?」


「はい、あの人の事聞きたくて」


「5分ほど待っててくれる?」

私たちは個室に案内され、高橋さんは仕事に戻った