「もしもし?」

聞こえてくる声は、さっき話したばかりの人


「私、蘭流辞める。でも、お願いがあるの」


「姫ちゃんか。なぁーに?」


「海で最後にみんなと思い出作りたいの。だから、夕方まで待って欲しい」


「んー。まぁ、いいよ。その代わり、僕の側にしばらくいてもらうよ」

え?


「どうして…」


「アイツらが、姫ちゃんに会いに来るの目に見えてるでしょ。関わりもつなんて意味ないじゃん」

そっか、そうだよね…


もう会えないんだよね


「分かった」


「交渉成立ってことで3日後に。待ったねー」

切れた電話


大丈夫。私なら、もう大丈夫