「はぁ……幸せ。
胡桃、ぜんぶあーんして」


「それじゃ、ごはんいつになっても終わんないよ!せっかく……」


「せっかく?」


「で、デザートも作ったのに……」


とたんに。

ますます顔を綻ばせた遥は。


「なら、またそっちでもして?
俺、まじで世界一の幸せ者」


「まだするの……」


「じゃあ、俺も胡桃にしてあげる。
口、あけて」


「えっ、私はいいよ!」


「いいから。
お返しだって」


そう言ってる割に。

なんだか、めちゃくちゃいじわるな顔してません?


「胡桃。
はーやーく」


「っ、もう、わかったから!
あー……」


「隙あり」


っ、やっぱり!


「そんな無防備なの、俺の前だけにして」

「そんなの、遥としかキスしたくない」


「っ、ごめん。
やっぱ、むり」


「んっ、遥……!?」


「ほんと、胡桃見てると、キスとまんない。
甘やかしてくれるんだろ?」

「っ、もう……」


それからまた思う存分キスされた私。

あーちゃんの言う通り、遥、ほんとキス好きすぎだよ。