男の方はあまりの出来事に口をパクパクさせてたし。



「ほらお姉さん、こっち!」



「え、あ、うん…」



私は女の子に手を引かれるがまま、人気のない所まで連れていかれた。



さっきの、何だったんだろう…。



「ここまで来れば大丈夫そうですね!」



「あー、うん、助けてくれてありがとう」



「どういたしまして!」



まだ頭の中が整理しきれていない私を他所に女の子は相変わらずの笑顔。



そんな女の子の笑顔を見てたらさっきのは幻聴なんじゃないかと思えてくる。



なんだか腑に落ちない私はつい女の子をジッと見つめた。