【悠斗サイド】


理玖は物品を取りに行ったから、今は俺と真湖の2人。


真「グスッ…悠斗さぁ〜ん!」


抜歯する前から怖くなったらしく、俺に抱きついたままずっと泣いている。


「なに、やる前から泣いてんだよ。絶対大丈夫だから。」


安心させるように真湖の頭を優しく撫でる。


真「グスッ…やっぱりやめる…!!」


「決心したんだから頑張ろうよ。15分くらいで終わるって言ってたし、痛くないんだぞ?」


麻酔だけチクってするし、耳の近くでグリグリする音が聞こえるけど、痛くないのは本当のこと。


真「…でもっ…こわい…。」


「俺もずっといるから大丈夫だよ。」


このやりとりを何回繰り返したのだろうか。