成美ちゃんの力強い言葉に、またじわっと涙がにじむ。

成美ちゃんにまで嫌われたら、どうしようかと思った……。

張り詰めていた力がドッと抜けて、足元からくずれそうになるのを、なんとかこらえる。


「あ、でもさ、延藤とデートなんかする日と、あたしと遊ぶ日が被ったら、」

「そんなの、成美ちゃんを選ぶよ!」

「早っ。まだ言い終わってないし」

「当たり前だよ。それに、延藤くんとデートすることなんか、きっとないと思うから」


だって、延藤くんは私を好きなわけじゃないし。

伊月くんに見せたいだけの、形だけの彼氏と彼女。