「東雲さん知らない?1年の八重梓って俺らの学年の女子も王子って呼んでキャーキャー言ってるくらいのイケメンだよ」



なるほど。



確かにこのレベルの顔ならそうなってもおかしくないか。私がぼっちなばっかりに知らなかっただけで。




「なんかごめん、知らなくて」



「いや!初対面ですし、当たり前ですよ!」





綺麗な顔の前でぶんぶんと大袈裟に両手を振った八重くんの言葉に、少し違和感。




初対面。確かにそれはそう。



でも八重くんは私の名前知ってたよね?