その押し退けようとした腕を、構わず私に伸ばされた手を、強く掴んで阻止した律さん。

その腕は、その手はあまりにも熱いから、律さんのぬくい手は火傷してしまう…

心配になって、律さんの手を押さえた。

「あなたは、どうしたい？」

穏やかにも、熱をもったようにも見える、律さんの目。

見つめたら、ふいに一瞬、優しくなって。

「あなたは、どうしたい？」

再度聞かれた問いは、何故か優しい。

私、私は…



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