白い肌の、胸元にある弾痕が痛々しい

「リリー、ごめん」

霊安室の少し寒い部屋の中で、ひたすら泣いた
自分の不甲斐なさや危機感の足りなさ、自分のせいで彼女が死んでしまったことに対する罪悪感と、守れなかった後悔

色んな感情が押し寄せてきて、自分の未熟さを身に染みて痛感した

リリーとは、大学1年の時にうちの大学に留学来た時に初めて出会った
大学の食堂で、食べずらそうに箸でカレーうどんを食べている姿を見て僕から声をかけたのが始まりで、アメリカ育ちの彼女は、日本で永住することを目標に日本語を勉強していた

聡明で、自分の中にしっかり目標と意思を持っていて、それでいて他人の為に自分が犠牲になれる、僕が持たない感情を彼女は持っていた
そんな彼女といるのが新鮮で、不思議と一緒にいて楽しかった