殺したい
恋人を殺した男も
水野会を作った組長も
その組長の息子である二人の男も
全員殺してしまいたい
恋人は善人という言葉が1番似合うような優しい女性だった
そんな彼女が殺されたのは、僕が警察官になって2ヶ月経った時に初めてついた事件で、水野会の幹部の1人を逮捕した後だった
平日でお互いに仕事があった日、朝一緒に玄関を出て別々で出勤して、彼女だけが家に帰ってこなかった
人通りの少ない道を通ることなんてなかったはずなのに、彼女は刃物で刺されて血まみれの状態で裏路地で倒れていたのを、近くを散歩していた近隣の住民によって発見された
明らかに幹部を逮捕された報復で、両足とお腹と首にナイフで刺した跡があって、それは水野会が殺しをする時のトレードマークと同じ刺され方をしていた