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【人間界】


「白蘭！今日こそは白状しなさいよっ」


「木蓮(もくれん)さんったら、またその話？」


興奮したように話しかけてくるのは食事処で働いている木蓮さんだ。


一番初めに薬を買ってくれた、おばあさんの孫で私よりも少し年上のお姉さん的存在。


龍先生の薬売りとして街で追いかけられているのを見つけた、おばあさんは自分の経営している食事処に薬を置いてくれるようになった。


そのおかげで追いかけられずに薬の売り上げも順調だ。


今日は薬を置きに来たところだった。



「だって気になるじゃない！あれ？今日あの人は一緒じゃないの？」



木蓮さんが言う、あの人というのは紅蓮のことだろう。


月影が去ってからだいぶ経つがまだ戻る気配はなく紅蓮が色々と生活を手伝ってくれているのだった。