また2人で話し出したし…

忘れるって普通ある?ないよな?




「…俺のこと忘れんな」



「…あ、わりぃ。また忘れてた」




…ちっ、ふざけんな。




「の、乃亜くんごめんね?」



「……」



「うわっ、黙った。
せっかく羽衣ちゃんが謝ってるのに大人気ないな〜」




うん、こいつはもうダメだ。


無視しよう無視。




「乃亜くんごめんね?……拗ねてるの?」



「……っは」



「えー、乃亜クン拗ねてるの?」




見事に当てられて何も言い返せない。


でも、そりゃそうだろ。


俺の事忘れて2人で楽しく話してんだから。



隼人はただただうざいけど。




「…ごめんね?後でいいものあげるから許して?」




急に俺の頭に手を置いて撫でてきた羽衣。


俺は子供か…って思ったけど気持ちよくて顔が緩むのが自分でもわかる。



いいものってなんだろ…。


もうさっきの怒ってた気持ちもなくなってそんなことを考え出した。



羽衣の前ではころっといくから俺は相当羽衣に弱いんだと思う。