「…っいた!」
何秒…いや何分見つめていただろう。
体も起こさないまま見入ってしまい乃亜くんにデコピンを食らう始末。
「なぁ、いつまで支えればいい?」
「んえ?!あ、ごめんなさい!
今すぐ離れます!」
恥ずかしすぎて穴があったら入りたいとはまさにこの事。
「…怪我はない?」
「あ、はい!
柊くんのおかげで助かりました!」
「あっそ」
「命の恩人です!
本当にありがとうございました!」
「いや別に…」
どこかぶっきらぼうでクールな感じだったけど…助けてくれた挙句、ダンボールから飛出たものたちまで拾ってくれた乃亜くんは優しい人なんだと思った。