◇
「羽衣〜」
「わっ、びっくりした。
どうしたの?」
それから少しして、乃亜くんが急に私に抱きついて来た。
怖がらずぼけーっと見てた乃亜くん。
そろそろ我慢の限界で私に泣きついてきたのかなと思ったけれど…
乃亜くんの顔を見るとすごく赤かった。
それに目がとろーんとしてるし。
表情もにこにこしててとっても可愛い。
「可愛いね」
いや、可愛いのは確実に今の乃亜くんだよね…。
「の、乃亜くん大丈夫?!
顔真っ赤だよ?」
「…へへっ、羽衣好きだよ」
ど、どうしたのほんとに。
会話が通じないし!
しかも、こんな可愛く好きなんて言われたら照れちゃう!
「乃亜くんってばしっかりして!」
「羽衣ちゅーしよ?」
「ちゅ、ちゅー?!」
またしても爆弾発言。
「ねぇいいでしょ?」
「…っ、良くないよ!」
こんな時にキス?!
それどころじゃないよ!
原因を突き止めないと…