ダンボールは中身も出ちゃってそれは悲惨なことになっていたけど…
私は、奇跡的にこの見知らぬ人のおかげで無傷ですんだ。
「わっ、ご、ごめんなさい!
本当にありがとうございます…!」
そこに居たのは本当にお顔が整った男の子。
あまりにもかっこよくてじーっと見つめてしまう。
切れ長の二重に高い鼻、形のいい口。
程よく焼けた肌も彼にぴったりでかっこよかった。
髪の毛だってサラサラな黒髪で。
背も高くてスラーっとしてて。
私と何センチ差だろって考えちゃうほど。
どこをとっても完璧。
そこでようやく思い出した。
この男の子と同じクラスだってことを。
みんなが入学式早々、かっこいい人がいるって騒いでて…
ほかのクラスにまで知れ渡りすっかり人気者になっちゃった柊 乃亜くんだって。