「…乃亜くんのお部屋?」
「うん」
「何するの?」
「イチャイチャ」
「っへ?!」
うわぁ…びっくりして声が裏返っちゃった。
悠乃さんだってお兄さんだっているのに…
そんなご家族の前で恥ずかしくなるようなこと言わないでよっ!
「…あらヤダ、若いっていいわね〜」
「俺も混ぜて」
「…悠亜は黙ってなさい」
「そうだよ。悠亜にぃうるさい」
「っは、2人とも俺への扱い酷くね?」
「…羽衣行こ」
「2人とも無視かよ!」
お兄さん…2人にスルーされてる。
ちょっと可哀想…
「…羽衣?早く行こ」
「っあ…う、うん!」
そう言って乃亜くんは私の手を引き、私を2階まで連れて行った。
◇
「羽衣早く入って…」
─────ガチャン
乃亜くんのお部屋の扉が閉まったと同時に…
「…んっ、」
「やっと2人っきりになれた」
…乃亜くんから甘いキスが降ってくる。
───乃亜くんのお部屋でされたこと…
それはご想像にお任せ。
でも、一つ言えるとしたら……それはとっても甘いこと。
だけど、ご家族がいるんだもん。
「声は抑えて」
「…っ、んっ」
静かにしなきゃ───。