「え?……っん」
羽衣の柔らかい唇に優しく、触れるだけのキスをした。
やばいってほんとに。
理性が切れる寸前。
「…これでいい?」
「…っ、」
黙り込んでしまう羽衣。
「羽衣?」
「も、もう1回…」
「え?」
「もっと、キスしたい…っ」
「……、」
うん…俺はもう死ぬかもしれない。
何この可愛いねだり方。
なんでこんな可愛いわけ。
俺の目を真っ直ぐと上目遣いで見つめてくる羽衣。
ここまで来ると狙ってる?って思う。
羽衣のことだから自覚ないんだろうけど…
ほんと勘弁して欲しい。
「乃亜くん…?」
「…あ、えっとーマカロン食べよう?」
「え、キス…」
「た、食べたらな…それは、」
マカロンを食べて1回心を落ち着かせよう。
まじでやばいから。
「…わ、わかった」
「ほ、ほら、どれがいい…?」
よし、羽衣も待ってくれるみたい。
早く落ち着け俺。
絶対顔赤いし、心臓破裂しそうなくらいバクバクいってる。
羽衣に聞こえてないか心配なくらい。