思いもよらない言葉に驚いて変な声が出た。

いま、考えているところだけど……。



「優乃、赤すぎ」

「だ、だって……」

「やっぱりかわいいわ」



笑顔でそう言った理沙ちゃんはわたしの頭を優しく撫でてくれる。

反応に困ってとりあえず「えへへ」と笑っておいた。

理沙ちゃんに頭を撫でられるのは好きだし。


頭撫でられると落ち着くよね。



「優乃は伊月先輩のことが好きなんだ」


……え?

いや、もちろん好きだけどさ、それって……。



「わたし、伊月先輩のこと、そういう意味で好きなのかな?」

「え?」



驚いた表情でわたしを見つめる理沙ちゃん。

そんな理沙ちゃんを見つめ返す。


数秒間、沈黙が流れる。



「自分で考えな?」

「恋とかわかんなくて、初恋もまだだから好きとかわかんなくて……」

「それでも自分で考えな?」

「んー、じゃあ理沙ちゃんはどう思ったら好きってなる?」

「一般的に一緒にいたらドキドキするとか、もっと一緒にいたいとか、独り占めしたいとかじゃない?ほかの子と話してたらモヤモヤして苦しくなったりとかも」