【いざ、依頼スタート! なんて伝えたらいい??】
さまざまな関門を乗り越えて、あなたの望む絵師さんに依頼が出来ることになったといたしましょう。
今回は「小説の絵を描いてほしい」ということがテーマなので、それについて詳しく書きますね。
「内容をよく分かってほしいので、まずは小説を全部読んでください」というのは、まずあまり受け入れられません。
ちゃんと作品を分かった上で描いてほしいという気持ちは、私も小説書きなのでよく分かりますが。
しかしそうなると、人気の絵師ほどものすごい量の小説を読まないといけないことになりますので……。
私の場合は別料金で小説を読んだ上で描くことも承っていますが、大抵の場合は読まずに描いています。
(それに、これから連載開始する作品の表紙絵を描かせていただく場合は、そもそも小説が無いので読みようがないのです)
まずは、
・簡単なあらすじ(現代日本以外の場合は、世界観なども)
・描いてほしいキャラクターの性格、見た目、設定
を、簡潔に分かりやすく伝えてください。
あらすじはダラダラ書くと肝心なところが伝わりませんので、あくまでさっくりと。
描く側として確認したいのは、
・テーマは何なのか?(恋愛、戦国時代、バスケ部、など)
・作品の雰囲気は?(コメディ、悲恋、バトルもの、青春、など)
というところです。
それから、キャラクターを説明するときに、言葉だけでは難しいと思うので、サンプル画像を添付すると良いと思います。
「病んでる雰囲気の女の子」とだけ伝えられても、依頼側と絵師側で「病んでる雰囲気」の認識が違うということは大いにあり得ます。
また、「漫画【〇〇】の【〇〇ちゃん】みたいな感じ」という伝え方も悪くはないのですが、絵師がその漫画を知らない可能性もありますし、作中の時期によって雰囲気や髪形が変わるキャラクターもいますので、モデルにしてほしいキャラがいる場合は画像を送るのが一番です。
依頼してくださる方から、たまに、「ネット上の画像や版権作品などの画像を、参考画像として送るのはダメでしょうか?」という質問をされるのですが、外部に出さない限りは問題はないと思います。
企業からのご依頼でも、指示書ではそのようにネット上の画像が参考として掲載されていることがほとんどです。
一枚の画像を用意して、「この子みたいにしてください」だと、完璧に似せる訳にはいかないのでちょっと難しいのですが、
複数枚参考画像があると、どういう雰囲気にしたいのかが伝わりやすいので、描く側としては助かります。
また、「髪形はこの画像の感じ」「表情とポーズはこの画像の感じ」「服装はこの画像の感じ」というような参考画像のご提示の仕方でも全然問題ありません。
そして、実際に描いてほしい絵の内容についてです。
イメージが決まっている場合は、
「ボロボロの制服姿のヒロインとヒーローが背中合わせに立っていて、二人とも真剣な顔。背景は廃墟と化した街並み」
こんな感じで伝えればよいのではないかなと思います。
具体的にこうしてほしいという案があれば、ヘタでもいいので手書きのメモなどで説明しても良いと思います。
描く上で不明点があれば、絵師側から適宜追加質問をしてくれると思います。
小説書き側としては予想もしない項目が、絵を描く情報としては必要だったりすることもありますので。
「指定とかは全くしない方が、絵師さんが自由に描きやすいのでは?」と思う方もいらっしゃるかと思います。
実は、それはそれで絵師側には負担が大きいのです。
真っ白い紙に、何のテーマも無く「さあ描いて!」と言われるようなもので。
しかも、作者と違い絵師はその小説の世界を知り尽くしているわけではありません。
それに、たとえその小説を読み込んでいたとしても、一つの作品に様々な解釈があるように、作者と同じ解釈をしているとは限りません。
なので、何も指定せずに描いてもらったラフが全くの見当違いで、「描き直し」をお願いすることになって、作者も言いにくいし絵師も描き直しで負担が増える……ということになりかねません。
ですので、自分の中に希望するイメージがある場合は、事前にきちんとお伝えした方がお互いのためだと思います。
「絵のイメージが全く浮かばないので、絵師さんのセンスにお任せしたい」ということであれば、それでも良いと思います。
それでもせめて、雰囲気の指定はした方がよいと思います。
「吹奏楽部の四人の女の子の出てくる青春小説です。四人が和やかに談笑している様子を表紙にしたいです」
というような。
ちなみに私の場合は、
・こういう感じに書いてほしいという画像や、手書きのメモで構図案を送ってくださる場合は、それを参考にして描きます。
・全く浮かんでないのでおまかせしたいという場合は、雰囲気などのご希望をヒアリングしてから、構図案をご提案し、ひとつずつご相談しながら決めています。
また、送ってくださった参考画像や、メモ描きしていただいた構図が、実際に絵にする上ではあまり映えない場合、こちらから改良案をお伝えするようにしています。
一枚絵はキャラクターのデザインやポーズなどだけでなく、構図も非常に大事になっています。それを魅力的に考えるのも絵師側の仕事なわけです。
絵を描かない方にはなかなか伝わりにくいかもしれませんが、ご提案された構図が「ちょっとイマイチかもしれない……」と思う時もあります。
そういう時は、「ここはこういう風にした方が、もっと見栄えが良くなりますよ」とか、「逆向きの方がポジティブな雰囲気になりますよ」などと、ご提案するようにしています。
なので、絵師の方はこれまでの知識や自分のセンスから、良かれと思って改良案を提案していると思いますので、「どうしてもこうしたい!」というイメージがある方以外は、提案されたら乗ってみるのも手だと思います。
続いては、その他ご依頼で不安に思いそうな点について答えますね。
さまざまな関門を乗り越えて、あなたの望む絵師さんに依頼が出来ることになったといたしましょう。
今回は「小説の絵を描いてほしい」ということがテーマなので、それについて詳しく書きますね。
「内容をよく分かってほしいので、まずは小説を全部読んでください」というのは、まずあまり受け入れられません。
ちゃんと作品を分かった上で描いてほしいという気持ちは、私も小説書きなのでよく分かりますが。
しかしそうなると、人気の絵師ほどものすごい量の小説を読まないといけないことになりますので……。
私の場合は別料金で小説を読んだ上で描くことも承っていますが、大抵の場合は読まずに描いています。
(それに、これから連載開始する作品の表紙絵を描かせていただく場合は、そもそも小説が無いので読みようがないのです)
まずは、
・簡単なあらすじ(現代日本以外の場合は、世界観なども)
・描いてほしいキャラクターの性格、見た目、設定
を、簡潔に分かりやすく伝えてください。
あらすじはダラダラ書くと肝心なところが伝わりませんので、あくまでさっくりと。
描く側として確認したいのは、
・テーマは何なのか?(恋愛、戦国時代、バスケ部、など)
・作品の雰囲気は?(コメディ、悲恋、バトルもの、青春、など)
というところです。
それから、キャラクターを説明するときに、言葉だけでは難しいと思うので、サンプル画像を添付すると良いと思います。
「病んでる雰囲気の女の子」とだけ伝えられても、依頼側と絵師側で「病んでる雰囲気」の認識が違うということは大いにあり得ます。
また、「漫画【〇〇】の【〇〇ちゃん】みたいな感じ」という伝え方も悪くはないのですが、絵師がその漫画を知らない可能性もありますし、作中の時期によって雰囲気や髪形が変わるキャラクターもいますので、モデルにしてほしいキャラがいる場合は画像を送るのが一番です。
依頼してくださる方から、たまに、「ネット上の画像や版権作品などの画像を、参考画像として送るのはダメでしょうか?」という質問をされるのですが、外部に出さない限りは問題はないと思います。
企業からのご依頼でも、指示書ではそのようにネット上の画像が参考として掲載されていることがほとんどです。
一枚の画像を用意して、「この子みたいにしてください」だと、完璧に似せる訳にはいかないのでちょっと難しいのですが、
複数枚参考画像があると、どういう雰囲気にしたいのかが伝わりやすいので、描く側としては助かります。
また、「髪形はこの画像の感じ」「表情とポーズはこの画像の感じ」「服装はこの画像の感じ」というような参考画像のご提示の仕方でも全然問題ありません。
そして、実際に描いてほしい絵の内容についてです。
イメージが決まっている場合は、
「ボロボロの制服姿のヒロインとヒーローが背中合わせに立っていて、二人とも真剣な顔。背景は廃墟と化した街並み」
こんな感じで伝えればよいのではないかなと思います。
具体的にこうしてほしいという案があれば、ヘタでもいいので手書きのメモなどで説明しても良いと思います。
描く上で不明点があれば、絵師側から適宜追加質問をしてくれると思います。
小説書き側としては予想もしない項目が、絵を描く情報としては必要だったりすることもありますので。
「指定とかは全くしない方が、絵師さんが自由に描きやすいのでは?」と思う方もいらっしゃるかと思います。
実は、それはそれで絵師側には負担が大きいのです。
真っ白い紙に、何のテーマも無く「さあ描いて!」と言われるようなもので。
しかも、作者と違い絵師はその小説の世界を知り尽くしているわけではありません。
それに、たとえその小説を読み込んでいたとしても、一つの作品に様々な解釈があるように、作者と同じ解釈をしているとは限りません。
なので、何も指定せずに描いてもらったラフが全くの見当違いで、「描き直し」をお願いすることになって、作者も言いにくいし絵師も描き直しで負担が増える……ということになりかねません。
ですので、自分の中に希望するイメージがある場合は、事前にきちんとお伝えした方がお互いのためだと思います。
「絵のイメージが全く浮かばないので、絵師さんのセンスにお任せしたい」ということであれば、それでも良いと思います。
それでもせめて、雰囲気の指定はした方がよいと思います。
「吹奏楽部の四人の女の子の出てくる青春小説です。四人が和やかに談笑している様子を表紙にしたいです」
というような。
ちなみに私の場合は、
・こういう感じに書いてほしいという画像や、手書きのメモで構図案を送ってくださる場合は、それを参考にして描きます。
・全く浮かんでないのでおまかせしたいという場合は、雰囲気などのご希望をヒアリングしてから、構図案をご提案し、ひとつずつご相談しながら決めています。
また、送ってくださった参考画像や、メモ描きしていただいた構図が、実際に絵にする上ではあまり映えない場合、こちらから改良案をお伝えするようにしています。
一枚絵はキャラクターのデザインやポーズなどだけでなく、構図も非常に大事になっています。それを魅力的に考えるのも絵師側の仕事なわけです。
絵を描かない方にはなかなか伝わりにくいかもしれませんが、ご提案された構図が「ちょっとイマイチかもしれない……」と思う時もあります。
そういう時は、「ここはこういう風にした方が、もっと見栄えが良くなりますよ」とか、「逆向きの方がポジティブな雰囲気になりますよ」などと、ご提案するようにしています。
なので、絵師の方はこれまでの知識や自分のセンスから、良かれと思って改良案を提案していると思いますので、「どうしてもこうしたい!」というイメージがある方以外は、提案されたら乗ってみるのも手だと思います。
続いては、その他ご依頼で不安に思いそうな点について答えますね。