≪公開依頼のコツはある?≫


ココナラやSKIMAには、依頼を描き込んで、絵師側から提案をもらう「公開依頼」の場があります。

「吹奏楽部の女の子4人の青春小説を書いています。誰か表紙を描いてくれませんか?」
というような希望を描き込むと、「描きます!」という人が立候補してくれるのです。


すごく良いマッチングサービスだとは思うのですが、絵描き兼小説書きの私としては、ちょっと気を付けた方がいいなと思うこともあるのです。



*値段を安くしすぎると、提案が来ない可能性があります。

当たり前のことですが、「〇〇円~〇〇円までの間で描いてください」と指定すると、「それ以上の金額なら受けられるのにな」という絵師の方は提案が出来なくなってしまいます。

「見積もり依頼」という形で金額を指定しないこともできますが、そうなると自分の出せる予算を上回るミスマッチ提案が多く集まってしまう可能性もあるので、注意が必要です。


特に、絵のクオリティを重視したい場合は、安い価格帯ですとハイクオリティな絵師はなかなか手を挙げられないと思います。

ハイクオリティな絵には時間も手間もかかりますし、レベルの高い絵は描ける人が少ないので、おのずと値段は高めにになりがちです。

たまに、公開依頼をされている方で、「品質重視です!」と言いつつも、かなり低めの金額で出しているのを見ます。

その方の希望する“品質”がどの程度のものなのかによりますが、
本屋で売っていてもおかしくないような絵の品質を求めたいのなら、
「その価格帯ではちょっと無理ではないかな……」と思いながら見ています(汗)



*コンペ形式は、絵師としてはなかなか提案できません。

公開依頼には、コンペ形式というものがあります。
たとえば、「ピンク髪ツインテでウサギのぬいぐるみを持った、ロリータ服の女の子を描いてください」と希望を出すと、絵師さんがそれを描いて提案してくれます。

提案された絵の中から比べて選べるので、依頼側からするといい案のように思えるかもしれません。

ただ、提案しても採用されなかった絵師には、基本的にはお金が入らないわけです。

タダで描いてあげただけの無償労働になってしまうので、「描いてみたいと思った」「時間が丁度あった」「依頼がいっぱい欲しい」という絵師さんでなければ、なかなか提案できないんじゃないかなと思います。

なので、コンペ形式ですと提案件数があまり集まらない可能性があります。

アイコンやキャラクターデザインなどの簡単なものならまだしも、小説の表紙絵などとなると書き込み量も大変多くなりますので、なおのことコンペ向きではないかなと思います。



*ハイクオリティな絵を描いてほしい場合、人気だったり忙しい絵師の方は、そもそも公開依頼を見ていない可能性があります。

「今回の作品はどうしてもたくさんの人に見てほしいから、目を惹くような人気絵師に描いてほしい!」という場合。

ツイッターやピクシブなどで多くのファンを抱えていらっしゃるような方は、自分から行かなくても相手から依頼されることが多いと思うので、わざわざ自分から公開依頼を見にいかないということも大いにあり得ます。

そういう希望がある場合は、提案を待つのでなく、自分で探してこちらから依頼をする方が良いかと思います。



いずれも、「クオリティや絵柄の好みよりも値段重視」ということであれば、全然かまわないと思います。

予算が決まっている場合や、自分では見つけきれない色んな絵師さんとの出会いがほしいという方には、とても良い仕組みだと思います。

それに、かなりニッチなジャンルの制作内容の場合、そのテーマが本当に好きだったり、描くのが得意な方にお願いしたいという時には最適だと思います。