一緒にいてくれる人だからこそ、嫌われたくなかった。
クミちゃんは、細くて、ちょっと天然だけど、明るい女の子。フウカは、オシャレで可愛くて、みんなから好かれる笑顔が似合う女の子。
あたしは、可愛くなくて、地味で、最悪……。
思ってることをハッキリと言えなくて、言い返したりもできないから、周りからからかわれたりした。好き放題噂を流されて、聞きたくない言葉を聞かされる毎日になったんだ。
クミちゃんたちが一緒にいてくれるのは、同情なのかなって、可哀想だからなのかなって。友達に対して、そんな思いを消せないでいるのも事実だった。
あたしが一人でいるから、みんなのところへ誘ってくれたり、手紙を書いてくれるけど、やっぱりあたしは自分からはみんなのところへは行かなかった。
素直になれない自分に、ほんの少しの勇気もだせない自分に嫌気がさす。裏切られるのが嫌だから、心を開けなくて‥こんな自分自身を好きなれるわけはなかった。
自分を責めることでしか、自分を嫌いになることでしか、苦しさから目をそらすことができなかった。