そんなこんなでノブとの暮らしが始まった。その日の夕方に親からのメールが届いた。内容は、
『手紙読みました。相談してほしかったです。ナツの気持ちはわかりました。頑張ってください。』
だった。あたしがイジメられて不登校になってから、親はあたしの行動にうるさく否定をしなくなった。あたしの気持ちに気づかって接するようになっていた。あたしは携帯を閉じて、安心したようにノブの隣に座った。付き合ってから今まで、あたしはノブと手を繋いだことしかない。大切にしたいから。と言ってくれたノブだったけど、そのことをあたしはずっと気にしていた。
「ねぇ‥ノブは平気なの？」
あたしは遠まわしに聞いてみた。
「えっ？なにが？」
「あの‥男だしさ、その…。」
ハッキリと言うのは、恥ずかしくノブの手を握ったり離したりしていた。
「それはぁ我慢できなくなりそうな時もあるけど…大切にしたいって言ったじゃん！」
あたしの言いたい事に気付いて、ノブも恥ずかしそうにした。
「いいの！もう大丈夫だよ。」
ノブはあたしの顔を覗きこんで、本当かぁ〜という目みている。
「本当だよ！あたし、まだキスはしたことないから……。ノブにしてほしくて‥‥‥。」