「私は、ナツちゃんと友達になりたいって思ってるよ。だけどそれを否定しているのは、ナツちゃんだよ?」
リスカしているあたしを見て、フウカに言われた言葉。その言葉が心に刺さった。
否定してる?そんなこと‥ないよ。とは言えなかった。友達って思うのが怖くて…ただ怖くて‥
いつの間にかみんなに対して、否定的な目を向けていたんだ。
フウカの言葉で気付いたこともあったけど、すぐに素直にはなれなかった。
「死にたいの?いいよ。死んじゃおうよ。」
あたしが何も言わないから、フウカは一人で喋っていた。
「私は平気だよ?ナツちゃんと一緒なら。」
えっ?廊下の窓の外を見ているフウカに、思わず目をやった。
どうしてそんなこと言えるの?最近話すようになった人に対して、そんなこと…バカじゃないの?あたしが有り得ないってくらいの目で見ているのを知らずに、フウカはただ窓の外を眺めている。ごめん!!心の中でそうフウカに謝って、
「帰る。」
一言それだけ言って、あたしは駆け足で階段を降りた。
本当は少し嬉しかった。でもそんな気持ちを強がりで隠して、フウカの気持ちと向き合うのをやめた。