地元を離れることはなんだか心細かった。
「でもさぁ〜親に言えないよね?」
「あぁそっかぁ。だよね‥。」
ジュネは下を向いて考えていた。
「そっちでバイト見つけて、働く!とかって言えば納得してくれるんじゃないかなぁ?」
「バイトかぁ‥でもそれくらいしか方法ないよね。」
あたしはノブと暮らす方向に考えていた。
ジュネとわかれて家に帰ってきてからノブにメールをした。
『昨日の話なんだけど。親になんて言えばいいかわからないよ。』
『俺、会うよ?ナツの親に。』
彼氏がいるってことすら言えないのに、会うなんて!
『緊張するよね‥。あのね、ノブのところでバイト見つかったからとか、そっちでやりたいことあるからって言おうかな?って考えてて。』
『そっかぁ。まぁそっちのほうがいいかもね。落ち着いてから話してもいいし。』
ノブは少し残念そうだった。
『じゃあそんな感じで言ってみます。』
とは言ったものの、どう切り出そう…。

こんなやり方間違ってるんだろうな‥そう思いながら、親が仕事でいない午前中に食卓のテーブルの上に手紙を置きあたしはノブとの待ち合わせ場所へ行った。